アーチェリークラブの会長が、唐突に
「私、今年中に会長辞めようかと思っているんだよね。」

ななななんと！
話を聞けば、勉強が忙しくなりそうなのだとか。
仕方が無いですが、少々残念。
多分、クラブ内で一番のしっかり者である、会長がいたからこそ、
今まで事故が起きなかったのでは、と思うつむり子。
なぜなら他の先輩方、時々危ない行動に出るもので。。。
そんな時、必ず会長がしっかりと注意していました。

そっかー、じゃぁ、次期会長は誰だろう？
やはり、五輪先輩か、ポタ先輩あたりが妥当かなぁ。
などと考えていた矢先、

会長「じゃぁ、Aが会長、ポタは副会長、あーのっぽ、お前も幹部やるか？」

会長ー！！！

しっかり者の会長が適当に幹部を任命してるー！
びっくりして物が言えないつむり子。
会長の隣でガッツポーズをとるA先輩。
もうすでに話を進めている会長とポタ先輩。
良いのか、アーチェリークラブ、こんなに適当な世代交代をしてしまって。。。

いやいやいや、駄目だ！
ここは、つむり子、立ち上がらなければ！
何かしなくては。。。
アーチェリークラブの存続に関わる問題だぁー！！
（んな大げさな）

つむり子「会長！ちょっと待ってください。A先輩は確かに良い会長になると思います。
しかし彼女はまだ、アーチェリーの経験が浅く、そんな重責に不安を感じると思います！」
会長「そうかぁ。じゃぁ、五輪。会長やるか？」

そうだよ、そうだよ。
やはり、五輪先輩が会長になるのが妥当だよ。
少しほっとしたつむり子。
五輪先輩のほうを見てみる。

。。。

五輪先輩。
そんな苦い顔しなくても。。。

会長「副会長のほうが良い？」
五輪先輩（フルフル）
会長「唯の幹部？」
五輪先輩（コクリ）

まぁ、会長も今までほど練習に顔を出さないだけなので、
そこまで大きな問題は起きないでしょうが。

問題起きないとは、思いますが。

。。。起きないと良いなぁ。
 

突然ですが、アーチェリークラブに入っています。
クラブ内で一番下手です。
でも良いのです。
楽しいので。

さて、今日はそのアーチェリーの練習があったのですが、そこでちょっとしたハプニング。
事件が起きたのは練習後。
最後の的や弓矢を物置部屋にしまうつむり子。
その部屋の鍵をいじっている先輩。
その時！
「あ、やべ。」
はてさて、どうしたのであろうかと思い、尋ねるつむり子。
先輩は答えずに手に持っている「何か」を見せてくれました。

最初はね、何か分からなかったのですよ。
金属製なのはすぐ分かったのですけどね。
コインか何かかと思いました。
でも形は、円というよりもちょっとつぶれた六角形ですし、
何より、キーホルダーにくっついているのですよ。
他の鍵と共に。
キーチェーンにしては洒落っ気がありませんし、
。。。
ん？

ここでつむり子思考、少々巻き戻ります。
「他の鍵と共に。」
あー！
そう、先輩の手には壊れた鍵の残骸。
残りの半分は鍵穴の中。
つむり子脳裏の「？」が「！」へと変わり、
たちまちパニック状態に陥りました。

つむり子思考：
あー！え？あー！ぎゃー！
どうするどうするどーするの！
物置部屋には先輩たちの高価な弓が置いてあるし！
それより、凶器がある部屋開けっ放しにしておくわけにはいかないし！
この前なんか、何のためにあるのか、小型の電動のこぎりが発掘されたし！
誰かー！
この中に大工さんはいませんかー？！
あ、そうだった、恋愛フラグ、音を立てて折れていったって、
もも29姉さんが言ってったっけ？
ってそんなこと考えている場合ではなーい！

焦るつむり子。
固まるつむり子。
どうするつむり子。

「いやー、またやっちゃった。」

。。。
え？

どうやら前回にも二回ほど、同じように鍵が壊れたことがあるようです。
それならドアにくっついている、錠のほうを、丸ごと取り替えれば良いのにと思うつむり子。
とりあえず、扉は閉まるので、もう一つのほうの錠だけに鍵を掛け、帰りました。

扉閉まってくれて、本当に良かった。
もう一つ別の錠があって、本当に良かった。
本当に焦りました。

もう一つの錠と鍵が壊れないよう、祈っています。