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つむり子の日常の記録。
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突然ですが、つむり子はブログを書いている時は実家には居ません。
一応、学校に通うため、家を出ています。
それも、もんのすごい田舎のような、小さな、小さな町に一年の大半を過ごしています。
学校が始まると共に、生徒たちが戻ってきて、町の人口が急上昇するとか。
巣立ちというよりも、疎開のような気分。
いや、逆集団就職の方が的確か。。。

何はともあれ、その小さな町の小さな都心に当たる区域の近くにある小さなアパートで一色さんと共に小さく暮らしている訳です。
私自身は小さくありません。
皆さんが大き過ぎるだけです。
すみません、話が逸れてしまいました。
本題にさっさと入ります。

一色さんとの穏やかな日々が数年経ったある日、前兆もなく異変がつむり子を襲いました。
あれはそう、試験が近づいていた、ある風の強い夜の出来事。。。
時計の針は当に峠を越え、外に走る車の音も絶えた頃。
一色さんは、時計を確認し、次の朝も早いが為、シャワーを浴びて寝る事にしました。
お風呂場に向かう途中、ふと、つむり子の部屋に目をやると、半開きの扉から遠慮なくこぼれる部屋の明かり。
まだ起きているのか、と感心しながら、声を掛けながら部屋を覗き込むと。
はて。
そこには、誰も居ない。
いや、しかし。
こんな夜分遅くに出て行く筈もなかろうにと、目を凝らしてみると。
布団の足元が妙に膨らんでいる。
どうやら、枕を使わずにいつもとは逆の向きで包まっているようだ。
それもその筈、枕元には何枚もの授業でとったメモや、教科書が散りばめられている。
普通に寝ようにも、寝れないのだ。
ちょっと仮眠したあと、再び勉強をするつもりなのだろうと踏み、そっとその場を離れた一色さん。
シャワーから出てきたとき、状況が同じなら、電気を消してあげよう。

そして、30分後。

髪を乾かしながら、一色さんは再び半開きの扉を訪れる。
中を確認したら、時間が止まっているかのような不動のシーツの盛り上がり。

「電気消しましょうか?」

返事を期待していなかった。
ただただ、癖から出た儀礼。
意味を持っていても、意味は無かった言葉。
その証拠に、ほら、もう手がすでにスイッチに届きそう。
しかし、不意打ちというものは予期していないときに、間髪いれずに、容赦なく、入るものです。

「いえ、そこまでして戴かなくとも、結構です。」

馬鹿がつくほど丁寧な句調。
滑らかながらも、聞き取りやすい口調。
何処からとも無く、発声された言葉達は時間と共に流れるように消散して行った。
そして意味は時間と共に、一色さんの思考に沈殿する。
すでに彼女の伸びた手は、構えた指は、目の前の布団の膨らみ同様、時間が停止していた。

え、今、誰が、いや、でも、一人しか、ね?
というか、会話になってしまった。
。。。
うん。
ここは、退く所ですね。

「あ、じゃあ、わかったわぁ。」

電気はつけたまま、その場を離れた。
自分の布団に潜り込んだ一色さんの脳内には、あの奇妙な一声が寝るまで離れなかったそうな。

次に日の朝、確認のため、一色さんはつむり子に何時に寝たのかを尋ねました。
そして、案の定、眠ってしまった、という時刻は一色さんが床に就くとうの前。
当然、つむり子にはあの、礼儀こもった会話は、欠片も記憶にございません。

つむり子「まさか。。。幽霊の仕業じゃ?!」
一色さん「あーたの場合はただの夢遊病。」
つむり子「うまい!こりゃ、一本取られたね。」

という、くだらないコントなら昨日の様に覚えているのですが。。。

それでは、次回予告:
簡易的な手術。
何度も繰り返されてきた会話。
看護婦台詞「先生、後は私たちにお任せください。」
患者の背負っていた、とんでもない前科。
看護婦が見た、ありえない事件。
看護婦台詞「う、嘘でしょ?」
次回、「朱に染まりゆく手」
つむり子台詞「真っ赤なお花、咲~いた。」
(同時進行、心拍動を知らせる音)
ピ、ピ、ピ、ピーーーーーー。。。。
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